●ルパン三世 大阪フェスティバル●
 
 
これは1980年3月31日に大阪で催された、ルパンイベントのチラシとチケット(半券)です。
当然私もこのイベントに行きましたよ!。私が高校2年から3年生に進級する間の春休みの事でした。
 
原作者のモンキー・パンチ先生、山田康雄さんをはじめとした声優レギュラー陣、そして音楽の大野雄二さんと、本当にルパンメンバー揃い踏みという豪華なイベントだったわけですが、それぞれの方がどんな話をされ、どんな事をしたかというのは、恥ずかしながら全く記憶にないのです(苦笑)。よみうりテレビの男性アナウンサーが司会進行をされていて、たぶん挨拶程度の当り障りの無い会話だったと思います。客席からの「質問コーナー」もあった事は覚えているのですが、内容となると、やはり全く思い出せません。
 
鮮明に覚えていて、やはり感動したのは音楽で、ユー&エクスプロージョンバンドによる生演奏!。
「ルパン三世のテーマ」、「ルパン三世 愛のテーマ」そして、「殺し屋に紅薔薇を」を演奏中にルパンに扮した山田さん、銭形に扮した納谷さんが追いかけっこをしながら舞台を横切ったのは、会場内大ウケでした。後、ボビーさんの「炎のたからもの」、木村昇さんの「ラブ イズ エヴリシング」を生で聴けたのも、今思えばかなり貴重で贅沢な体験だったと思います。
 
そしてこのイベントのもう一つの目玉は、何と言ってもパイロットフィルムの上映だったんですが、その当時はビデオも「無い」に等しいくらいの存在で、こんなに普及するとは思いませんでしたし、ましてや後にパイロットフィルムのビデオソフトが出るなんて想像もつきませんでしたから、本当にこんな貴重なものが観れるのは「最初で最後」というような気構えで、固唾を飲んでスクリーンを見つめていました。
また、「パイロットフィルム観てないルパンファンと一緒にせんといて!」と、自分が何か一歩上を行ったような、「真のルパン通」になったような錯覚と優越感に浸ったのでありました…本当にアホですね(苦笑)。
でも、パイロットフィルムを上映中の会場内は、何かしら「厳粛な儀式」でも行なわれているような、何とも言えない不思議な空間だったような気がします。
 
このイベントに関しての情報をもう少し書かせて頂きます。今度はちょっと寂しいお話になりますが…。
 
このイベントの前の年の暮に「カリオストロの城」は公開されました。何かの宣伝も兼ねているとするならば、日付を見ればおわかりのように、よみうりテレビの春の新番組ですね。
チラシの文字を目を凝らして御覧いただければおわかりのように、「YTV PRコーナー 『ムーの白鯨』ほか」と記されております。「ムーの白鯨」とか「宇宙空母ブルーノア」のダイジェストは、上映されたのは記憶にあるのですが、他にどんな作品が上映されたのかは全く記憶にありません。
 
最後に「プレゼント抽選会」というのがあったのですが、商品に関してはルパン関連のものは極一部(だったと思う)で、殆どがルパンとは全く関係ないよみうりテレビ制作の番組グッズ(アニメではありません)だったのです。それに、最後に一番いいものを残しておくというわけでもなく、淡々とどうでもいいようなプレゼントの抽選会が進んでいき(まるでグッズの在庫処理みたいな感じ…)、商品が無くなったところで、何とこのイベントは唐突に終わってしまったのです!。
商品が全て無くなり、少しの沈黙の後、進行に困ったような司会者が、しどろもどろに、「それじゃ、そろそろ終わりしましょうか…」と言うと、華々しいフィナーレの音楽があるわけでもなく、ゆっくりと幕が下りてきて、声優さん達も事態をよく把握しきれていなかったのか、山田さんが慌てて「さよ〜なら〜」と客席に向かって手を振ったのでありました。…実はこんなお粗末なイベントだったのです(涙)。
 
このイベントは1日2回公演で、私は1回目の公演に行ったのですが、公演終了後、皆が帰ろうとすると、係りの人がやって来て、「もう一度観たい方はそのまま居て下さって結構です、ただ、指定席のお客さんが来られましたら、席を替わって下さい」と、呼びかけていたのです。…つまり、このイベントは(大)失敗で、2回目の公演を観に来たお客さんは相当少なかったんでしょう(涙)。
私はできればもう一度観たかったのですが、日付を見ればおわかり頂けるように、月曜日だったものですから、「もしかしたらテレビのルパン三世を見逃してしまうかもしれない」と思い、泣く泣く会場を後にしたのでありました。今だったらビデオがあるので、そんな心配は全然無用なんですけどね…(苦笑)。
 
このイベントではおみやげとして、片面「ルパン三世」、もう片面「ムーの白鯨」の下敷き、そして、「宇宙空母ブルーノア」の30cm定規をもらいました。