同伴の聖夜(イヴ)
同伴の聖夜(イヴ)
 
2008/12/25 (Thurs.) 03:12:12
 
 
 
チャットで色んな方々とお話させて頂いて感じる事は、「次元とレッディのカップリングって、人気があるんだなぁ」という事なんですが、個人的には次元と星影銀子の2ショットが大好きですね。私は子供の頃、TVファーストの次元の不二子に対する態度を観ていて、いつも不思議な感じがしていました。不二子は性格的にはちょっと難があるものの(笑)、ルックスは最上級の「いい女」です。ルパンが不二子に対して色々世話をやいたり、追いかけ回したりするのも無理のない話で、逆に次元が不二子に対して、「けっ、なんだ、あんな女!」と、嫌悪感を抱いたり、無関心を装う態度がとても不自然に感じられたのです。ところが、この星影銀子を見た時の次元は、、今まで見せた事の無いような満面の笑みで、「私の方こそよろしく!」と、ルパンを押しのけ自己紹介をしているのです。私はこのシーンを観て、「やっぱり次元も女性に対して興味があったんだぁ!」と、何だか妙に安心し(別にそれまで、次元が同性愛者だと思っていたわけではありません)、また、「こんなケバいオバハンが好みなんかぁ!、趣味わる〜!」と、感動とショックが混ぜ合わさったような、何とも妙で複雑な心境でした(笑)。
 
TVセカンドでも次元と女性が絡むエピソードはいくつかありますが、やはり次元はいつもニヒルな雰囲気を保ち続けています。TVファーストでの、途中路線変更、演出交代の結果だとはいえ、次元が女性に対してあれほどくだけた表情、態度を見せたのは、後にも、そしてこれからず〜〜っと先にも、おそらくこの星影銀子ただ一人でしょう。子供の時、「ケバいオバハン」と思っていた私ですが、随分とオッサンになってしまった今現在では、次元同様、彼女の魅力も十分理解できるようになりました(笑)。「たとえひと時でも、次元大介のハートを虜にした女性」…そういった意味で、私は次元と星影銀子のカップリングが好きなのです。 「星影銀子には出来るだけゴージャスな毛皮コートを…」と、ネットで画像検索していたのですが、結果、ご覧になればおわかり頂ける様に、毛皮コートは描かずに、その画像を若干加工して使わせて頂きました。絵師として失格ですね(苦笑)、ゴメンナサイ。
 
reniさんと次元の初対面は、「子供の頃に床屋の待合スペースで読んだ原作で、日焼けした雑誌のザラ紙に粗い印刷でベタッと塗られた、チンピラみたいな男だった」というのは面白いですね!(笑)。私は原作初期の方はあまりわかりませんが、チンピラっぽかったのですか。宮崎駿さんも仰られていますが、「あの頃は僕もハングリーだったし、モンキー・パンチもハングリーだった」と。ですから次元に限らず、登場人物すべてが血気盛んで活き活きとしていたんでしょうね。「マモー編」の次元も大好きです。アメリカの要人に対して、「なげぇ事、モンローとハンフリー・ボガードのファンだったが、今日限りだ!」と、啖呵を切るところなんか、本当に人間臭くて(笑)。今回描かせて頂いた次元をご覧になって、「銀座の高級寿司とか奢らされそうだわwww 」という事ですが、次元、顔はニヤニヤしていても、内心はネタが時価で、冷や汗、脂汗タラタラ、銀子が億劫もなく上トロを注文するたびに心臓バクバク…(笑)。「オレ、実は魚ダメなんだ だからカッパ巻きで十分さ」なんて…ネ(笑)。
 
いつの頃からか、「このキャラクターはこんな感じ…」といった具合に、各キャラクターの言動、行動パターンが形式化、符号化されていったような気がします。TVSPがつまらなく、どのキャラクターも魅力的に感じられないのは、やはりそういう事が大きな原因のように思います。TVSPは、何だかスタッフがあやつり人形(ルパン達)を、偏見、勘違いだらけのマニュアル通りに動かしているだけの、いかにも「作り物」を見せられているって感じですね(苦笑)。TVファーストのスタッフ達は、「ルパンはどんな人間なんだろう…、次元はどんな人間なんだろう…」という具合に、各キャラクター達に色々な思いを巡らせていたようです。大塚さんしかり、大隅さんしかり、宮崎さんしかり…。大隅さんと宮崎さんの「ルパン三世」という人物に対しての解釈は真逆ですが、それでも、それぞれの方が確固たる信念を持ってキャラクターをお描きになれば、おのずと魅力溢れるキャラクターが生まれ、面白い作品が生まれてくるものだと思います。それを証明しているのが、まさにTVファースト・シリーズなんですね。TVファーストのキャラクター達が人間臭く、活き活きとしているのはメインメンバーだけではなく、ゲスト達もそうです。私はル中さんで、色々なゲストキャラクター達を使って遊んできました。詩集売りの藤波吟子、仔犬だけに心を許す白乾児、タイムマシン再製作の資金作りに職を転々とする魔毛狂介…。でもそれは、本編の中で動いている彼らを見て、「彼らの過去は…、彼らの私生活は…」と、ぼんやり考えてしまうんですね。やはりそれだけ自分が彼らに惹きこまれていっているという事です。今回描かせて頂いた星影銀子にしても、私は自分なりの妄想を抱いております。
 
彼女は小中学生くらいから、「自分はアイドル歌手になりたい!」という夢を持ち、もう芸名も『星影銀子』と決めていた。美人の彼女は、勿論男子生徒からはモテモテでちやほやされていたが、それを鼻にかけるので女子生徒からは嫌われていた(笑)。17歳の時、街で胡散臭い芸能プロダクションにスカウトされ、それでも無事デビューを果たすが鳴かず飛ばずで、20歳の時にはすでにそこの社長の愛人と化していた。その後、社長は多額の借金を残して失踪、知らない間に保証人にされていた銀子は借金返済の為、風俗で働く事を余儀なくされる。持ち前の美貌で指名bP、様々な客から愛人話を持ちかけられるが断り続ける。2年後、借金完済とともに、銀座の一等地にある高級キャバレーでホステスとなり、そこでも指名bP、政財界、裏社会の要人と人脈を広めていく。その頃の彼女は、もはやお金に対する執着心は尋常ではなかった。そして10年後、様々な裏社会の人間を味方につけ、そのお店を乗っ取る事に成功し、オーナー兼ママに納まる…。
 
以上、グダグダと駄文失礼しました(苦笑)。
 
(Hot Rod お絵描き板より)
 
 
 

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