林檎色のポケットさん

                          十三代 五ヱ門登場
                          十三代 五ヱ門登場
2008/10/20 (Mon.) 21:02:15
 
 
今回のお祝い絵ですが、最初、残暑お見舞いに引き続き、ルパン、次元、五ヱ門の水兵ルックも考えていたのですが、ベルさんがル中さんや御自身のお絵描き板で五ヱ門をお描きになっているのを拝見して、私も何だか無性に五ヱ門が描きたくなり、本当にひさ〜〜〜しぶりに五ヱ門の絵を描かせて頂く事にしました。まぁ、殆どお祝い絵という雰囲気はしませんが(苦笑)、自分で言うのも何ですが、全身の五ヱ門をネット上で描かせて頂いたのは恐らく初めてですから、かなりレアですよ!(笑)。
 
それと、今回こうして五ヱ門を描かせて頂いたのはもう一つ理由があって、アニメ「ルパン三世」が誕生して37年、五ヱ門に限らず、大きく変貌を遂げていった各キャラクター達ですが(残念ながら、あまりいい意味ではありません)、私自身が頭に思い描いている「十三代目 石川五ヱ門」像を、今現在に一度きちんと絵で描き残しておきたいと思ったからです。まぁ、私の場合はTVファーストから観ていますので、やはり五ヱ門は初登場の時のインパクトが強く、人間的な面が見え隠れするも、やはり「侍」特有の「殺気」は常に漂わせて欲しいと、まだ敵対関係だった頃のルパンと五ヱ門の緊迫した雰囲気を出したかったのですが…。デザイン的には原作、TVファースト、マモー編をミックスさせたような感じですかね、私の理想は。血痕は、血の大好きなベルさんへのサービスです(スイマセン、冗談です・笑)。
 
さて、五ヱ門の全身姿の事ですが、この際ですから白状しちゃいますと、私は実は、人物の全身を描くのがすごく苦手なのです(大汗)。私は子供の頃から、自分の好きなアニメキャラクターや特撮ヒーローの絵を描いてきましたが、大概は顔だけ、よく描いてバストショット程度といった具合で、色を付けた事も殆どなく、まさに落書きみたいなものだけで、ず〜〜っと絵を描いてきたって感じなんですね。勿論、学校の授業ではデッサンをしたり、絵の具で色を付けて絵を描いていましたが、プライベートで描く絵は、ホント、先に述べたような感じでした。ですから人物の全身を描く時は、デッサン、全身のバランスには毎回苦労しますし、また、服の構造、しわもよくわかりません。ましてや五ヱ門に至っては、一般的に現代人には馴染みが薄い着物、袴姿ですから、尚の事全身を描くのが億劫で敬遠しがちだったのです。私がコミカルタッチやチビキャラ化して絵を描く事が多いのは、実は全身のバランスがおかしくても、服がシンプルでも、「そういうタッチだから」という事でごまかせるからだったんですね(苦笑)。しかしながら今回は「私自身が頭に思い描いている『十三代目 石川五ヱ門』像を、今現在に一度きちんと絵で描き残しておきたい」という思い、気持ちが強かったので、頑張って五ヱ門の全身姿を描かせて頂きました。手前味噌になりますが、自分でも今回描かせて頂いた五ヱ門は気に入っていて、「自分のイメージ通り描けたかな」って感じがします。「侍」らしい、毅然としたたたずまい、そして只者ならぬ「殺気」を醸し出そうと、描いている時は、襟を正し、身を引き締めるような心意気で臨んでいました。ベルさんから、「五ヱ門の鋭い眼光と、闇の中で光る斬鉄剣を見て思わずゾクっとしました。なんかこの感覚、久しぶり」とか、「うーん、やっぱり五ヱ門はこうでなくっちゃ^^」と仰って頂けたのは、本当に光栄でとても嬉しいですし、また、最大級の賛辞を頂けたと受け止めさせて頂きます。本当にありがとうございました!。
 
今回、こういう五ヱ門が無性に描きたくなったのは、ベルさんも仰られた斬鉄剣に関する事も少なからず影響しているんですよね。もうとにかく、本当に何でもかんでも斬っちゃうもんですから、そういうシーンを観るのも飽食状態ですし、また、表現の仕方が本当に薄っぺらで軽いんですよね。平面的で重みが全く感じられません。元々紙に描いた絵ですので、平面なのですが、実際は立体物を斬っているわけですから、もっとそういう見せ方を工夫してもらわないと。何だかカッターで紙を切っているような感じのする画面です。それと、斬鉄剣って確かに物凄い名刀だと思うのですが、誰が扱ってもあんなにスパスパと鉄を斬れるわけじゃないと思うんです。たまにTVで、日本刀で巻き藁を一刀両断する演武を目にすることがありますが、あんな事、普通一般人には絶対出来ませんよね。だからこそ「居合道」という武道が、ちゃんと歴史があり存在するのであって、五ヱ門が斬鉄剣で鉄の塊を一刀両断してしまうのも、まさに修行の賜以外のなにものでもないと思うのです。TVSPでは「修行」という言葉が、五ヱ門の逃げ道を作る為の安易な、そして便利な言葉として用いられていますが、「過酷な修行をしているからこそ、斬鉄剣を使いこなせるんだ」という部分をちゃんと描いて欲しいです。セカンド・シリーズ「空飛ぶ斬鉄剣」では、まぁ、バターナイフでもコンニャクは十分切れますので(笑)、「斬鉄剣はコンニャクが斬れない」という設定は勿論イヤなのですが、私はそれ以上に、斬鉄剣を先端に縛り付けたラジコン飛行機が、当たり前のようにスパスパと鉄筋を斬るという描写がイヤでイヤで…。やはり重さが全く感じられず、何とも軽く薄っぺらな感じがしますし、そして何よりも先に書いた通り、「過酷な修行を積んできた五ヱ門が用いてこそ、斬鉄剣はその効力を発揮する」と、私は考えていますので、やはりあの回は、個人的には「…パス」です。
 
後、五ヱ門に関する事と言えば…私がル中さんを見始めた頃、衝撃的な事がありました。五ヱ門の事を「ゴエ」と呼ぶ人が結構いたんですね。これには正直面食らいましたし、ショックでした。私の記憶では、セカンド・シリーズ放映時のアニメブーム真っ只中、色々なアニメのパロディ作品(素人投稿)でも、五ヱ門は五ヱ門で、「ゴエ」という呼び方はされていなかったと思いますので、「怒らせるとコワ〜イ男、五ヱ門は、いつからこんなに気安く、軽々しい呼び方をされるようになってしまったんだろう…」と、本当にイヤでしたし、悲しかったです。勿論、五ヱ門の事を「ゴエ」と呼ぶ方々は、親しみ、愛情をこめて、そう呼んでいるんでしょうが、私にしてみれば、「十三代〜」のイメージを未だに引きずっているもんですから、やはり受け入れられないんですよね。第一、私の場合、「ゴエ」と言われれば、「浅越ゴエ」の顔が頭に思い浮かんでしまいます(ご存知ないと思いますが・笑)。もうさすがに4年も経てば、その事にも慣れてしまい、あまり何も感じなくなりましたが、まぁ、頭のカタイおっさんのボヤキだと思っていて下さい(苦笑)。
 
 
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