●「カリ城」ルパン&クラリス オリジナルフィギュア●
2008/10/26 (Sun.) 11:59:10
 
 
 
今回アップさせて頂いた写真は、私が二十歳前頃(だったと思う)に作った、オリジナルの「カリ城」ルパン、クラリスのフィギュアです。
 
さて、「オリジナル」といっても、全く何も無い状態から作ったのではなく(専門用語で『フルスクラッチ』と言います)、当時バンダイから市販されていたアムロ(→ルパン)、フラウ・ボウ(→クラリス)のフィギュアを改造して作り上げました。ルパンの場合、本来なら顔の輪郭、体型から、ブライト・ノアのフィギュアからの方が改造しやすかったと思うのですが、ブライトはあまり好きではありませんでしたので、フィギュアは持っておらず、外見的な事で言いますと、あのモヤモヤっとした頭がちょっとイヤですね(笑)。まぁ、取り立てて深い意味はないのですが…(苦笑)。「機動戦士ガンダム」は、TVも映画3部作も観てきましたが、嫌いではないけれども、「好きなアニメです!」と言える程の思い入れもありませんので、私なんかはブライトは、「何となく面白味のない人間」という印象しか持っていません。まぁフィギュアとなると、どのアニメにしても、「その作品の熱心なファン」位じゃないでしょうか、全キャラクターを買い揃えるのは。アムロとフラウ・ボウのフィギュアにしても、元々は普通に組み立てて塗装しようと思って購入したのですが、何故か突発的に「ルパンとクラリスに改造しよう!」と思い立ったんですね。やはり当時は、「カリオストロの城」への思い入れが相当強かったようです。
 
 
左下の写真は大きさを把握して頂けるように、タバコケースと並べてみました。改造手順としては、素体をハンダゴテで溶かしたり、やすりで削ったり、そしてパテで盛り上げていって、ヘラで形を整えたり、削ったり、そしてサンドペーパーで磨いたり、そして最後は塗装…と、そういった面倒で緻密な工程を経て、何とか完成まで漕ぎ着けることができました。完成度、出来に関して言えば、決して「上出来」、「秀作」とは呼べない代物で(苦笑)、まだ正面写真ですから何とか見れますが、横から見ると顔なんか、ド平面に鼻の部分だけちょこっと盛り上がっているといった具合で、とてもじゃないですが見られたもんじゃありません(苦笑)。身体のバランスも悪く、クラリスのスカートにしても異様に長くて(胴が短すぎ!)質感もなく、のっぺりとしていて…と、まぁ、難を挙げていくとキリがないのですが、出来はどうであれ、「自分の手でルパンを作った」という事で、今でも愛着があるフィギュアです。カリオストロ公開当時(1979年)ではなかったと思いますが、その後2〜3年以内に制作したと思います。
 
 
カリオストロ公開後、3年位は余韻に浸っていたと言うか、「カリオストロの城」を引きずっていましたねぇ、私は。二番館、三番館と、「カリ城」を上映している映画館を探しては観に行ってましたし。「カリ城」は興行成績は散々な結果だったようですが、ご存知のように作品の出来、質は「特上!」でしたので、当時のアニメブームも手伝って、公開後も結構あちこちで上映されていたんですよ。私の場合、何の知識もない、頭の中が真っ白の状態で、生まれて初めて目にした「ルパン三世」がファースト・シリーズでしたので、ファースト・シリーズは、現在に至るまで、私が「ルパン三世が好き!」な原因のウエイトを相当占めている、と言うか、「ファースト・シリーズが全て」と言っても過言ではないかもしれません。ですから、そのファーストのデザイン、作画監督をされた大塚康生さんが、「再び長編映画でルパンをお描きになる」という事は、私にとっては本当に「奇跡!」に近い夢のような出来事だったのです。作品も期待にたがわず、いや、それ以上の出来栄えで、ファースト・シリーズ後半を、贅沢にもスクリーンで、長編で観ているという気分で、本当に何とも言えない幸福感を味わいました。当時TV放映中のセカンド・シリーズを、「前のルパンはこんなんじゃなかった…」と、毎週私は失望と落胆しながら観ていましたので、余計にそう感じたのかもしれません。ただ、セカンド・シリーズのフォローをさせて頂きますと、放映終了後、ファーストと比較せず、切り離して、度重なる再放送を観ているうちに、「これはこれでまた面白いし、ファーストと違った味わい、いい面もあるんじゃないか」と思うようになりました。ただ話数が多いせいもあるでしょうが、やはり鮮烈に記憶に残っている作品や、ズバ抜けて「これは面白い!」と思った作品は殆どないんですよね(苦笑)。
 
 
それにしても、「カリ城」ルパンの顔って、本当にカワイイですねぇ〜!(笑)。監督が宮崎さんだという事もあるでしょうが、「未来少年コナン」直後のお仕事ですから、大塚さんも、相当そのタッチを引きずっていますね。ルパンの眉毛も三日月眉毛だし(笑)。公開前、アニメージュなんかで本編の写真を見た時、「こんなカワイイ顔のルパン、山田さんの声に合うのかなぁ〜?」と、ちょっと心配になった記憶があります。まぁ、映画を観てみれば、違和感は全くなく、そんな心配は無用だったわけですが、それどころか山田康雄さんの声、演技に魅了され、圧倒され、笑わされ…「ルパンの声が山田さんでよかった!」
と、心底そう思いました。