Lupin the Punch★

一瞬のエロティシズム〜淑女と戦士の間で〜
2007/5/31 (Thurs.) 02:23:25
 
 
 
「カリ城」の不二子ですが、性格ではなく、見た目とか雰囲気的には、「未来少年コナン」のモンスリーを引きずっているようなところが見受けられますね。戦闘服姿で勇ましく、とても凛々しい。髪の色も同じオレンジ色ですし…。
 
それでも、見た目的にも「カリ城」の不二子も十分魅力的で色気も感じます。特に今回私が描かせて頂いた絵の様に、「淑女から戦士」に変るくだり…淑女姿の不二子がしゃべりながらメガネをはずし、編んでいた髪をほどくとサァーッと長い髪が広がり、そしてドレスを一気にはがすと、さっきまでとは打って変わった凛々しい戦闘服姿の不二子が…本当にカッコイイです!。こういう過程を1カット内できちんと描写することで、シーンとしても印象に残りますし、また不二子の魅力も倍増されると思います。同じ事を現在のテレスペがするとしたならば、五ヱ門の斬鉄剣みたく、一瞬の閃光で済まされそうですが…(苦笑)。
 
「カリ城」の不二子は、結局最後はニセ札の原版を盗んでカリオストロ公国を後にしますが、勿論それは当初の目的ではなかったですよね。原作初期でも、不二子は秘密情報組織の一員だったりするところから、最初はカリオストロ公国という国連加盟国でもある独立国家が、ニセ札作りによって国を支えているという仰天スクープを、パンドラのような機関から莫大な報酬を受けて、探りに潜入したのかもしれませんし、それとも逆に、数々の証拠のネタを、パンドラのような機関に破格の額で売りつけるつもりだったのかもしれません。しかし、不二子曰く「ルパンが来てメチャクチャになっちゃうから…」という事で計画がパー、それでも転んでもタダでは起きず、ニセ札の原版を盗んで帰ることになるのですが、勘繰り深い考え方をするのであれば、不二子が銭形に与えた知恵は、銭形に手柄を取らせるためだけではなく、実は、自分がニセ札の原版を盗み易いように(現に、カメラを持った不二子が銭形を追いかけていって、地下ニセ札工場まで行っているのですから)、銭形を利用したと考えられなくもないですね。
 
「カリ城」不二子の絵ですが、ネット上で描かせて頂いたのは今回が初めてですが、公開から30年近く経っていますので、勿論プライベートでは、昔から何度か描いた事があります。まぁ、きちんと描いた事はなくて、いつも落書き程度ですが…。
ただ、不二子に限らず、「カリ城」のキャラクター達は、昔からそんなには描いていないんですよ。個人的な好みの問題ですが、どうも鼻の穴が描かれているルパン達がイヤで…(笑)。でも、今回描かせて頂いたこの不二子の顔は、自分でも気に入っています。どんな作品でも本編の絵を意識しながらも、やはりどこかしら自分好みに変えてしまうものなんですね、特に女性キャラの場合は…(笑)。
 
この絵では意図的に半分ドレス、半分戦闘服の不二子を描きました。「淑女」と「戦士」、それぞれの姿の不二子を別々に描くのではなく、敢えて一人の不二子でその二面性(というよりは多面性かな?)を表現したかったのですが、「非対称」の魅力というのもありますね。石ノ森先生の人造人間キカイダーとか永井豪先生のあしゅら男爵みたいな…。

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